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南アルプス 間ノ岳 弘法小屋尾根

12月16日、17日で甲斐駒ケ岳の黄蓮谷のアイスを狙うが、積雪が多く、また気温も高く不発で終わる。代わりに年末年始に仙丈ヶ岳の岳沢を計画するも、年末にかけて気温が非常に高く、凍ってない可能性が高いと考え、尾根ルートに転身した。そこで、考えついたのが、間ノ岳の弘法小屋尾根である。トレースが無いようなマイナーなルートがよいとのことで選択した。

12月29日
0100 発電所着 0610 発電所発 ゲート 710 荒川出合 0800 取付き 新道、堤歩き、渡渉 1010 1850m広いポイント 下に降りる作業道手すり付き 1230 2415mジャンクションピークの少し上 1400 2700m

12月28日前夜発で奈良田温泉のゲート前の発電所へ。年末年始であるが、駐車されている車は1台しかなかった。外に出るととても寒く、テント泊が嫌になったので、車中泊を決めた。とても狭い車のためか、意外と暖かく快適であった。5時に起床し、6時10分にゲートを出発、林道歩きがスタートする。30分ほど歩くと、自動車に乗った変なおじさんに話かけられ、荒川出合まで乗せて行ったあげると言ってくれる。お言葉に甘えて乗せて頂き、1時間30分の道のりを30分で荒川出合へ到着。
ここから弘法小屋尾根の取り付きへは、荒川を北沢と南沢の分岐点まで進む。分岐点には、堤防があり、渡渉するか、巻く必要がある。我々は、渡渉して取り付きで向かった。

弘法小屋尾根には、おそらく北沢にある砂防ダム?の保守点検用であると思われる立派な道があり、途中まで利用する。この道が北沢の砂防ダムに下降するあたりで、道から外れ稜線へ向かう。稜線への道は、判然としないが、適当に登って行く。稜線に達すると、獣道なのか人が通った道なのか判然としない道が続く。2386mのジャンクションピーク付近まで雪は無かった。JP付近は部分的にかなり急な箇所が合ったため、アイゼン・ピッケルを装着し、慎重に進んでいく。やがてラッセルとなるが、最大でも膝程度で大したことはなく順調に進んでいく。この尾根は、樹林帯に十分なスペースがあり、どこにでもテントを張ることができる。14時、2700m付近でテントを設営する。明日の行動も考慮し、2750m付近までトレースをつけ、今日の行動は終了とした。夜ご飯は、山岳部懐かしのペミカン。やはりフリーズドライなどと比べても美味しい。

12月30日
0555 出発 0645 2800ピーク過ぎたところ 一箇所懸垂下降 0830 2900ピーク過ぎたところ 0900 登攀開始 1000 登攀終了 稜線手前、荷物デポ 1030 間ノ岳 1130 北岳山荘

24時、「あ、やべぇ」という声で目が覚める。どうやら、ポリタンクの水が漏れてしまったようだ。被害状況を確認すると登山靴やザックがびしょ濡れになっている。昨日作った3リットル分の水をすべて吸収してしまっている。応急措置で、タオルで水を拭き、外に出す。残りの対応は、朝にすることに就寝。普段より30分早く起床し、再度水作りをする。

5時55分出発。気温が低く、雪面が凍っているため、ほとんどラッセルが無いまま、2821mのピークまで行ける。ここから、雪稜となり、快適なクライミングとなる。2935mの手間で1回懸垂下降(20m)する。リッジを切り崩し、残置支点を掘り出す必要があった。2935mピークを過ぎると間ノ岳の稜線への最後の登りになる。そのまま岩稜直登も可能に見えてたが、岩稜を右に巻いた。雪崩の危険をかなり感じためため、アンザイレンし、岩稜を周りこむ。岩稜を過ぎ、最後の斜面と超えると稜線に出る。ザックをデポし、間ノ岳を目指す。稜線は、猛烈な風で進むこともままならない。10時30分、やっとの思いで間ノ岳へ到着。
間ノ岳から北岳への縦走路では、風速で30m/秒は超えていたように思う。目出帽の隙間から、風が入り、鼻と頬が凍傷になってしまった。反省すべき点であった。あまりの風の強さに本日は北岳山荘にて行動を打ち切った。北岳山荘周辺は、風の強い稜線において天国のような場所で風が弱い。また甲府盆地の夜景もきれいで快適な夜を過ごす。

12月31日
0430 起床 0600 出発 0730 北岳山頂 0745 コルのすぐ下で休憩 0840 八本歯の頭過ぎたとこの台地 1000 城峰 1050 池山小屋 1230 あるき沢 1300 荒川出合い 1530 奈良田発電所

4時30分、起床。今日は、北岳に登頂し、奈良田まで降りる予定。6時に北岳山荘を出発する。登山ルートは、基本的に西側にあるが風の影響でテカテカの氷の斜面をなっており、非常に緊張するところがある。落ちればひとたまりもないため、メンバによってはロープが必要であろう。八本歯との分岐にザックをデポし、空荷で北岳山頂を目指す。急な沢状のところを直登するがここもスリップは許されないため、右側の岩稜を登った方がよいと思われる(下降はこの岩稜を利用)。7時30分、頂上に着く。冬の北岳には初めて登ったが、あまりの絶景に言葉が出なかった。目の前に見える富士山、昨日登った間ノ岳、中央アルプス、北アルプス、八ヶ岳・・・、本当に素晴らしかった。

写真を撮り、慎重に下降する。八本歯の通過を心配していたがトレースがバッチリあり、特に不安なく通過。八本歯では池山吊尾根を登ってきた登山者の順番待ちがあり、30分程度待った。八本歯を過ぎると不安な箇所はなく、トレースバッチリの尾根を快調に下っていく。12時30分にあるき沢に到着。ここからは退屈な林道3時間歩き、奈良田の発電所に到着。非常に多くの車がとまっていた。「ヘルシー美里」という入浴施設に立ち寄り、登山の疲れを癒やし、帰京。今年も色々合ったが、最後に3000mの稜線を歩けて本当に良かった。

参考情報
・弘法小屋尾根の取り付きは、(状況によって)渡渉の必要もあり、何らかの対策が合ったほうがよい。
・間ノ岳-北岳間の稜線の風は、凄まじく、ゴーグルなど肌を出さない対策が必須。
・奈良田-あるき沢間の林道歩きは、登山靴だと意外にきついのでアプローチ靴があると良いかも。